えびの製品レビュー/インプレ【ブリヂストン BATTLAX HYPERSPORT S22】

散らないタイヤ

おはレーニア。えびです。

ブリヂストン S22の製品レビューです。

私自身はサーキットでも公道でも様々なメーカーのタイヤを試してきました。その中でもS20が出始めた頃から、私的にはストリートタイヤはブリヂストン一択です。それは他メーカーのタイヤがダメだ!という事ではなく、ただ私にはブリヂストンが合っているということ。

一番しっくりきて、一番安心出来て、一番楽しいと思えるタイヤがブリヂストンだったのです。巷で人気がある他メーカーのタイヤに乗ってみると、好みというレベルを超えて「これはあかんわ」と思うタイヤがあるのも事実。

とは言っても食わず嫌いな所もありますし、好きで乗ってる人も嫌な気持ちになるでしょうし、「他のメーカーに比べてどうか」ではなく単純に「ブリヂストン S22とはどんなタイヤなのか」を書いていきたいと思います。

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ライディング講座➡【目線はコーナーの奥に】初心者を脱却!ライディング講座①

前回のレビュー➡えびの製品レビュー【チェーン洗浄】クリーナー(WAKOS CHA-C)/ルブ(MOTUL C2)

関連記事➡【タイヤの空気圧】初心者を脱却!ライディング講座⑱

えびのバイク➡【CBR1000RR SC57 】えびのカスタム/リフレッシュ履歴


①:S22はどんなタイヤ?

https://www.bridgestone.co.jp/products/tire/mc/products/detail/pr153/

ワインディングの走りが変わる。

フロント&リア専用設計パタンと専用開発コンパウンドがもたらす、高いグリップ性能と軽快なハンドリング。まるで車両が軽くなったようなライディングフィールに驚く。ワインディングが、もっと楽しくなる。
走った後の、急な雨。そんなシーンでも安心感をもって帰れるこのタイヤは、心強い相棒だ。
だからもっと走ろう、もっと楽しもう。

こんなお客様におすすめ
●スポーツライディングをメインに楽しむお客様に
●スーパースポーツ車でウェット性能もライフ性能も求めるお客様に
●サーキット走行を始めてみたいとお考えのお客様に

https://www.bridgestone.co.jp/products/tire/mc/products/detail/pr153/

とブリヂストン公式HPに書いてありますが、どのメーカーでもHPやカタログでは良い事しか言いませんわね。ブリヂストンSシリーズが気に入っている私自身でも、S22の謳い文句は「本当かいな?」と思うような内容。S21でも文句なかった性能が、そこまで大きく変わるのかと。

位置づけとしてはストリートスポーツタイヤ。街乗りからワインディングからサーキット走行入門まで、幅広くカバーできるとの事。百聞は一見に如かず。乗ってみてのインプレッションは次項で書いていきます。

新品のタイヤは本当に気持ちいい。今回はバイク全体もフルリフレッシュ致しましたので、ノイズなくタイヤの性能を感じる事が出来たと思います。

●マシン:CBR1000RR SC57

●空気圧

メーカー規定値:F(2.50kgf/c㎡)、R(2.90kgf/c㎡)

空気圧はメーカー規定値です。むやみやたらに圧を下げてもかったるいだけです。➡【タイヤの空気圧】初心者を脱却!ライディング講座⑱

今回は下道オンリーの1000kmを走行。三重、奈良、滋賀のワインディングをメインに色々走ってきましたので、つらつらと書いていきます。


②:インプレッション

ブリヂストン ストリートタイヤの大きな特徴として、バンクの初動がクイックだと感じます。それは街中の転回や車線移動で体感出来るものではなく、ワインディングで荷重がフロントタイヤにかかった時に体感できます。ブレーキをかけリリース、身体をインに入れていく、公道の僅かなインプットをしっかりと受け取り、フロントタイヤがクイックに向きを変えていきます。

そして、クイックにバンクしていく訳ですが、倒れすぎる事もなく、狙ったバンク角でピタッと安定します。バンクからの安定が早い為、安心感もあり、早くアクセルを開ける事ができ、スムーズに次の動作に進む事が出来ます。これがS22が曲がるのが楽しい、と言われる所以かと思います。楽しいもん。

これもブリヂストンの特徴ですが、アクセルを開けて、ブレーキをかけて、リリースをして、バンキングして、アクセルを開けて、抜重とライディングの要所のタイミングが分かり易いです。そして、必要なインプットに対してキチンと答えてくれるタイヤです。一方で、悪く言うと各動作にワンクッション必要な訳です。(そのワンクッションがない某コルタイヤがサーキットでは大人気ですね。私もお世話になっておりました)。だからと言って、S22が悪いタイヤなのか?というと違うと思います。特にストリートタイヤに求められる事は圧倒的な安全性です。サーキットでコンマ一秒を削るプロダクションタイヤとは根本的に目的が違う訳です。もっというと、見た目がタイヤなだけであって、構造も全く違います。

要所要所でインプットが求められるタイヤをストリートで考えてみると、何が起こるか分からない不測の事態に対応出来ると思います。実際に走行していても、ストリートはブラインドが多く、コーナーの先が見通せません。そんな中で、オーバースピードで進入してしまっても、フロントの旋回性が高く、後追いで小さく曲がる事が出来ます。また、そもそもがストリートタイヤですので、圧をかけて走るというよりも、表面のグリップで走るという認識です。その為、ラインを外した、思ったよりコーナーが深かった等々、予測を誤った際に荷重が抜けてダラダラ走ってしまうより、とにかくアクセルを開けると前に進む事が出来ます。

また、グリップ力という言葉もあまり好きではありません。タイヤだけでグリップする訳ではありませんので、このタイヤはグリップする!という言い方はしたくないんですよね。敢えて言うのであれば、本当の乗り出した瞬間でもタイヤ起因で転倒する事はほぼありません。ここもブリヂストンタイヤの特徴で、いつ何時でも安定した性能が確保できます。勿論、冷えている時は気を付けないといけませんが、圧倒的に安心感が違います。

峠道で雨が降れば日陰になりやすく、晴れた日でも川になりやすく、コーナー先でも残っている場合が多いです。そんな時でも少々なウェットであれば問題なくクリアできます。そんな意味でも、S22はストリートを走る上での問題が少なく、安心して走行できるかと思います。

また、峠道で皆さん苦手?な下り道。特にタイムを競っている訳ではないので、私はリアブレーキを多用して下っていきます(➡【下り道の散らない走り方】バイク初心者を脱却!ライディング講座㉒)。

急勾配で減速帯祭りなK峠やSライン。それでもリアブレーキでリアに荷重を移し、下りの推進力でパタパタとコーナーをクリアしていきます。ここでもフロントタイヤの旋回性能が高く、不安感もなく、安定して切れ込んでいきます。リアタイヤも路面のギャップで跳ねる事も少なく、強くない荷重でもしっかりと路面を掴んでくれる為、下りでも安心して走れます。

ここで思った事が、S22というタイヤは大型バイクに合うのではないかと。ダラダラと走る公道ではどうしてもフロントヘビーになりがち。S22の旋回性の高さ、ハンドリングの軽さは非常に良いサポートになるのではないかと。

次に少しスピードレンジが高いセクションへ。あくまでも公道を走る限りで試していますが、なかなか面白い。どんどんアクセルを開けていける。大きく身体を落とし込んでいる訳でもなく、高過重でタイヤを潰している感覚でもなく、あくまでも高速道路を走っているような安心感で、高速コーナーを抜けていきます。少し雑に大きく開けたとしても、スライドする感覚もエッジまで潰れるような事もなく、あくまでもストリートの走りを維持する事が出来ます。高いギアで流すような走りでも安定しますし、低くいギアで圧をかけていっても大きくよれることもありません。そもそも公道を走る範囲ですし。

今回は、というよりも今の私の状況でサーキット走行が出来ませんのでストリートオンリーのレビューでした。過去、BTストリートシリーズでサーキット走行を行ったこともありますし、周りでS22でサーキット走行している方もいるので、なんとなく予測が付きますが、割愛させて頂きます。私自身が走っていませんので、何も言えません。実際に走行されている方のレビューを参考にしてくださいな。


③:ライフ/コスト

ライフ?知らん。1000kmで金属片踏んで裂けたので1000km!!!(憤怒)

コスト?他メーカーに比べたら、そこそこ高いのでは?

そもそもタイヤは必要経費だと思ってますので、あまり考えた事がありません。無くなれば交換しますし、ストリートでも2年毎の車検で新品に交換します。

高いと言っても数万円の製品です。安心がお金で買えるのなら安いもんです。過去、えびんぼー時代もありましたが、タイヤだけはケチる事はしなかった事が今に繋がる財産だったと思います。

値段が気になるなら、札束握りしめて販売店へGO!!!!

ついでに言うと、ネットオークションで中古のタイヤは絶対に買うべきではありません。どんな保管を、使用を、脱着をされていたのか不明なタイヤは使えないと思っておきましょう。判断するのは溝の残りと製造年だけではありませんよ!

信頼できる所でない限り、私は中古を買いません。(某コル使用済み品は某オークションで飛ぶように売れるので当時は助かりました)


④:まとめ

私自身は公道で無事故無転倒です。そして、自損での転倒は限りなくないと言い切れます。それは、S22が良いタイヤだから。という訳ではなく、S22が私の要求をクリアしてくれているからです。何のタイヤがいいのか、というよりも。自分の走りには何が足りないのか、何が不安なのか。それを埋める事が大事です。だって、君ら散るやん。とりあえずスポーツ走行をしてみたい、けど何を履けばいいのか分からない。そんな人にはS22をオススメします。たまたまではなく、確実にサポートしてくれます。


(そもそも転倒したら黙って直す)

えびを

続編 ➡ えびの製品レビュー【レッグバッグ】クシタニ K-3588

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