えび物語 part①

おはレーニア。えびです。

ある少年Eのバイク人生をゆっくりと書いていこうかと思います。

※創作物になりますので登場人物は全員マウントレーニアの養分です。

※本ブログの収益はマウントレーニアの養分と恵まれないTwitter峠の子羊ちゃんのサーキット道具費用となります。

こちらもどうぞ→下手くそが下手くそへ送るライディング講座①【目線】


①-1:バイクとの出会い

少年Eのバイクとの出会いは別にドラマチックなモノではなく、実家に眠っていた鍵がなくなったTL125。少年E宅の庭は広く、トラ車でチョコチョコ走るのには最適。この時、少年Eは中学生。

この時はバイクに乗りたい!と思っていた訳ではなく、親父が公道に出なければTL125で遊んでいい、と言ってくれたので試しに乗ってみよう!と思っただけ。ただ、田舎の中学生はご存知の通り皆〇〇。バイクのイメージはヤンキーそのもの。なので、正直バイクに乗りたいとは思えなかった。多感な時期にそんな環境で育った少年Eも中学2年生となり、少しだけヤンチャなキッズに。ただ俄然バイクには興味を持てず。そんなある日、近所に住む高校3年生のK君というドヤンキーに声をかけられ。

「ドリフトしにいくばい」

このK君は今こそドヤンキーで、昔はよく遊んでもらっていたお兄さん的な存在。最近車の免許を取って走り屋してるから、とボロボロシャコタンのS13シルビアに乗って迎えに来てくれた。臭かった。

当時は県境にあるM峠が走り屋のメッカ。週末の夜は頭文字がDの某漫画の如く、色んな車が大集合。そんな環境で遊んでいると立派なイニDキッズになり、峠ではお兄さん達が怖いので大人しくしてますが、学校では86なんてアウトオブ眼中をリアルに発揮してイキり散らしていた模様(忘却黒歴史)。そんな事をやっていた高校1年の少年E、当時はバス釣りにもハマっており車を持っている先輩に乗せてもらってダム湖に釣りに行ったり高校生らしい遊びを満喫。そこのダム湖はツーリングコースにもなっていて、色んなバイクが走り抜けていく。そんな中、けたたましい爆音をまき散らす一台のバイクが。他のツーリングしてるライダーとは明らかに異なり、バリバリと轟音と共にコーナーをあっという間に抜けていくフルカウルの真っ赤なバイク。素人の少年Eでも分かる。” あれはちょっとおかしい “。

けど!!

最高にカッコイイ!

とバイクに目覚めてしまうのでした…。

早生まれで同級生が原付を乗り回す中、16歳になるのが待ち遠しかったあの時。一瞬で気持ちが切り替わり、中免(普通自動車二輪免許)を取ろう!と決意したそうな。


①-2:免許取得

免許所得について、一番のハードルはお金と親の説得。高校生ライダーは皆通る道。少年E宅は亭主関白。祖父か父親が可決をしなければガチャポンも自由に買えない。闇雲にぶつかっても玉砕するのみ。タイミングが重量なのだ。父親は大河ドラマが好きだ。毎週日曜日の午後8:00~8:45。この後の9:00までの15分間は非常に気が緩むタイミングだという事は同盟国(姉と弟)とも共有しているゴールデンタイム。苦難の連続だった某天堂64をネジ込めたのはこのゴールデンタイムのおかげ。満を持して、切り出す。

「おとん。今度の原付免許。中免にしたいんやけど」

そう切り出すとフワフワとしていた空気が一変にマジモードでご対面。あっ、ダメだ・・・。と諦め空気。父親は元レーサーであり、怪我と少年Eが生まれたタイミングでバイクを降りている。沈黙が続く中、後悔と尿意に追い詰められて正座を続ける少年E。母親も不穏な空気を察してキッチンから顔を覗かせている。

「…うん」

父親がわずかに漏らした声。おっと、これは良い反応でござる。しかし、ここで喜んでは次のバイク購入費用の相談まで着手が出来ぬ。ここは抑えるのだEよ。と高ぶる気持ちを抑える少年E。

ゆっくりと親父を見ると苦渋の顔で。

「うん。俺も乗る」

え?( ゚Д゚)となる少年E、母親。照れくさそうに頭を掻く親父。

これで晴れて少年Eのライダーへの道が始まったのでした。

(おとんは次の日、CB400SFを契約してました)


①-3:初バイク

晴れて普通自動二輪免許を取得する為、自動車学校へ通うようになった少年E。問題は初バイクを何にするか。これはいつでも一番ワクワクする瞬間ですが、大きな問題は”金がない”という事。しかし、幸いな事に少年Eの周りではバイクコミュニティが充実しており、色んな所で個人売買が行われているのでした。(ちなみに初めて公道で乗ったバイクは借り物Dio ZX君。大人気でしたね。楽しかった)

しかーし、当時はスポーツバイク暗黒期。周りはネイキッド、爆音ビクスク、TW等のストリートバイクばかり。違うんだ、俺はあの赤いバイクのようにバリバリ走りたいんだと願っても周りは”フルカウルなんてだせぇ!”の時代。

そんな中、あるバイクが浮上。

「ジェイドあるけど?」

そう、当時はスタイルが似てるからとJADEをCBX風に改造するのがプチブーム。しかし、エンジンは我らがmc22の心臓mc14e。カムギアの高いエンジン音が素晴らしいのだが、族車には向かない音なので、腹下ぶった切って直管にしたり、空き缶や金属バットを刺したりと色々な方法でカムギア音を掻き消そうとメチャクチャにされてた思い出。(…シテ…〇〇シテ…)とジェイドの声が耳に残っている…。

っと本当はCBR250RR mc22が欲しかった少年Eにとっては願ったり叶ったり。初バイク”ジェイド”を諭吉3枚で手に入れたのでした(色々大丈夫か?)


つづき→えび物語 part②

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