【コントロール下に長く】初心者を脱却!ライディング講座⑬

第13回テーマ【コントロール下に長く】

おはレーニア。えびです。

今回は意識のお話。ただ漫然と走っていてもなかやか上達しないのがライディング…。考えて、走りを組み立ててあげる必要があります。サーキット走行に慣れてきて、これからタイムアップを目指そうと考えている方、なかなかタイムが伸びずに苦労されている方の参考になればと思います。

そもそもマシンがコントロール下にあるとは具体的にどのような状況なのか、それによって走りがどう変わるのか? その辺りを考えていきましょう。

※本ブログの収益はマウントレーニアの養分と恵まれないTwitter峠の子羊ちゃんのサーキット道具費用となります。

前回➡【散らないアクセルの開け方】初心者を脱却!ライディング講座⑫

前置き➡【目線はコーナーの奥に】初心者を脱却!ライディング講座①

えびの呟き➡【サーキットは安全?】ルールとマナーについて


⑬-1 : コントロール下にあるとは?

マシンコントロールという言葉がありますが、そもそもマシンがコントロール下にある状態とはどのような状態なのでしょうか?

なんとなく、バイクに跨って走らせているのだから、バイクが走っている間は常にコントロール下にあるように感じますよね。まず、ライディング時には大きく2つの動作があります。それは加速と減速です。簡単ですね。ここで少し考えてほしいのが、加速はアクセルを開けて走るしかないのですが、減速はアクセルをオフにしてエンジンブレーキで減速するか、それに加えてブレーキをかけて減速するのか、2パターンがありますね。

少し踏み込んで考えてみましょう。バイクをコントロールするという事は、どんな形であれライダーがインプットしている状況が安定する訳です。なので、極端な話をするとアクセルを開けたり、ブレーキをかけている間はバイクはコントロール下にあるという事です。先ほどのアクセルをオフにしてエンジンブレーキの惰性で走っている場合、基本的にはコントロール下にはない状態となりますね。ここから加速するなり、減速するなりする時はアクセルを開けるか、ブレーキをかけるか行う訳です。

一先ず、コントロール下にあるとは、マシンに対して何らかのインプットが行えている状態であると考えておきましょう。次に実際の走行シーンで考えてみます。


⑬-2 : コーナーは短く

第三回のアクセルを開けろ!の回にてお話しましたが、速いライダーはコーナーリングスピードが速いというよりも、コーナーワークが非常に短いのです。簡単にいうと、短い距離でブレーキングを完了し、短い区間でバンクさせ、短い区間でバイクを起こして立ち上がります。そして、ここで重要なのがマシンがコントロール下にない時間が極端に短いという事です。

どういう事かというと、ブレーキングから一次旋回に向けてブレーキをリリースしていく訳ですが、ブレーキをリリースしてアクセルを開けるまでの区間というのはマシンがコントロール下にない状態となります。なので、より長くコントロール下に置くために、ブレーキリリースからアクセルを開けるまでの時間を短くする訳です。これも凄く簡単に言うと、常に加速か減速をしている走りが理想であるという事です。特にブレーキング以外の何もしていないパーシャルパートは極力潰してあげる必要があります。

実際にレーシングライダーの走りを見てみると、コーナーワークが非常に短いです。パーシャルパートを極力減らし、常に加減速、何かしらのインプットが行える状態こそマシンがコントロール下にある状態と言えるでしょう。

なので結果的に速い人ほど、マシンはコントロール下に長くあり、走りは安定しているという事ですね。


⑬-3 : コントロール下に長く置くには

前述ではレーシングライダーや比較的速く走れてる方は結果的にコントロール下に長くマシンがある、という事でした。そしてコントロール下に長く置く事はサーキットユーザーだけでなく、公道を走るライダーにも重要なことになります。

こちらも第七回のリリースポイントでまとめていますので再度確認します。

色々試したい時はスピードレンジを少し落とし通常より長く制動を取り、しっかりと過重をかけ余裕を持ってリリースポイントへ向かう走行をよくやっています。自己流でスモールライディングと呼んでます。

実は公道でもよくやっています。無理をせず、しかし過重をかけサスペンションを沈める。公道ではコーナー手前で減速しすぎてフロントサスペンションが伸び切り、バイクが私はどこに進めばよいの?状態に陥りがちです。これも速度を乗せてやる必要はないのです。ストロークを大きくとって、ゆっくりと沈めて荷重をかけ、進入時まで伸びきらないようにコントロールします。

公道ではそこまで過重だなんだと気にする必要はないですが、より長く自分のコントロール下に置いておく為にも、ブレーキを残すようなリリースポイントを意識した方がよいです。

【リリースポイントを一定に】初心者を脱却!ライディング講座 ⑦

とここでほとんど説明しておりますが、速いライダーは結果的にコントロール下に長くマシンがある状態になりますが、まだまだ下手な人や、公道を走る人には長く制動を取ることをお勧めします。ブレーキを長くかけて、リリースポイントへ合わせた走りを心がけるだけで、コントロール下に長くマシンを置く事が出来ます。

なかなか意識しないと、無駄なパーシャルパートが増えてタイムアップの妨げになったり、減衰が伸び切りマシンが安定せず、ギクシャクとした走りになってしまいます。なので、基本的には加速と減速で走りを構成し、初めは長く制動を取って、長い間マシンをコントロール下に置く事を意識して走りましょう!


安全に速く楽しく走る為には重要な事なので、意識して考えて実践してみましょう。

それでは今回はこの辺で。

お疲レーニア!

続編→【転倒しない走り方】初心者を脱却!ライディング講座⑭

スポンサーリンク