【峠道をスムーズに走ろう】初心者を脱却!ライディング講座㉑

21回テーマ【峠道をスムーズに走ろう】

おはレーニア。えびです。

幻のライディング講座にて消えた記事を書き直しましたよ。はい。

先日、峠道にて先行バイクの走りを見ており、大変恐縮ではございますが「ぎこちない!」とおもった次第。それをみて「スムーズに峠道を走れるようになる為には」という内容を書いていきたいと思います。

今回はサーキットシーンではなく、公道を走る初心者ライダーへの記事となります。速く走る為には!といった内容ではないですが、何でも楽しく走れるに越したことはないですもんね。それではお付き合いくださいませ。

※本ブログの収益はマウントレーニアの養分と恵まれないTwitter峠の子羊ちゃんのサーキット道具費用となります。

前置き➡【目線はコーナーの奥に】初心者を脱却!ライディング講座①

前回➡【ライディングは左右非対称】初心者を脱却!ライディング講座⑳

えびの呟き➡【何を求めるのか】バイクに乗るということ


㉑-1:何故ぎこちない?

峠道を走っているライダーでぎこちない走りをしている人を見かけます。後ろで見ながら「ああ~(語彙力」となる事が多々。今までのライディング講座でもぎこちない原因、散らないライディングについては書いてきました。今回は復習も兼ねて具体的なシチュエーションで考えていきたいと思います。というよりも実際に見たライダーの走りを元にしているので、該当者へ届けボムスキル。

まずは基本的にライディングでは、マシンを長くコントロール下に置く事が重要です。

アクセルを開けたり、ブレーキをかけている間はバイクはコントロール下にあるという事です。アクセルをオフにしてエンジンブレーキの惰性で走っている場合、基本的にはコントロール下にはない状態となりますね。ここから加速するなり、減速するなりする時はアクセルを開けるか、ブレーキをかけるか行う訳です。一先ず、コントロール下にあるとは、マシンに対して何らかのインプットが行えている状態であると考えておきましょう

【コントロール下に長く】初心者を脱却!ライディング講座⑬

実際のライディング時においても、ブレーキをかけて減速し、ブレーキをリリースするまではコントロール下にある状態です。その後、ブレーキをリリースする事でセルフステアの要領で倒しこんで行きます。このセルフステアで曲がる為のフロントブレーキについて復習しておきましょう。

フロントブレーキをかけると、前に進もうとするマシンの慣性力に逆行する力が発生し、マシンは前過重となります。その結果、フロントタイヤが潰れ、フロントサスペンションが沈みます。ここで一つの効果してはフロントタイヤが潰れる事でグリップ力が高まります。そのグリップ力を利用して、ブレーキをかけたまま、引きずったままコーナーリングの進入を行います。ここではブレーキをかけた状態ですので、フロントサスペンションが沈んだままですね。この時、バイクはバンク(傾いた)状態となっていますが、ブレーキをかけている間は逆に、バイクが起き上がる力が発生し、力が拮抗している状態です。

ここでブレーキをリリースすると潰れていたタイヤとサスペンションが元に戻ろうとする力が発生し、過重が抜けた舵角の方向へバイクは鋭く倒れこんでいきます。これが「セルフステア」と呼ばれるバイクの基本的な動作となりますね。ここで気を付ける事は、セルフステアは発生させるものではなく、元々2輪車が持っている特定という事です。ダラダラと走っていても、特に意識せずともバイクは左右に曲がっていきますよね。セルフステアで曲がる、というよりもセルフステアを邪魔しない走りが基本となります。

【フロントブレーキの基本】初心者を脱却!ライディング講座⑰

前述ではブレーキをリリースした後はコントロール下にない、と述べておりますが感覚的には不安定な状態ではなく、挙動は安定しているかと思います。それはコーナー進入時の推進力が生きているからです。自転車の場合、漕ぐことを辞めても下り坂では推進力があり安定しますが、平地になると推進力が弱くなりフラフラと不安定になりますね。それと同じで、ブレーキリリース後はアクセルを開けるまでは加速度的に推進力が下がっていき、マシンがコントロール下にない状態となっていきますね。勿論、その推進力が無くなる前にアクセルを開けていく訳です。

その為、常に推進力をかけた状態、加減速をしている状態が理想となりますが、サーキットと違って公道では過重コントロールが難しいのです。何故ならスピードレンジが低いから。それなりにスピードが乗るサーキットの方が、車速で過重がかかる為、過重コントロールは簡単なんですね~。しかし、公道でもワインディングでも過重コントロールは重要で御座います。そんな時にはリアブレーキを使用しましょう。

ワインディングではフロント過重のコントロールが非常に難しい。【リリースポイントを一定に】初心者を脱却!ライディング講座 ⑦でも書きましたが、リリースポイントが重要となります。しかし、公道では車速が乗らない為、掛ける過重は不足しているのですが、サスは変わらずに反発してくる(生意気!)のです。なのでブレーキを早くかけすぎると、コーナー手前でサスが伸び切り、あばばばば~。

リリースに向けたブレーキでサスの調整する事もできますが、ワインディング時にはフロントブレーキを緩めていくに従って、リアブレーキを踏んでリアに荷重を移してあげます。そうするとフロントのギクシャクする動きがなく、リア過重が増えて安定したライディングが出来ます。

またコーナー途中でもリアブレーキを踏むと車体のバランスを損なうことなく、車速調整が出来ますので意識してみましょう。

【リアブレーキの使い方/公道編】初心者を脱却!ライディング講座 ⑩

しかーし、ぎこちない人はここでアクセルを開けるタイミングが遅れてしまって、推進力がなくなり、フロントサスペンションが伸びてしまって、マシンが起き上がって、アクセルを開けてもギクシャクとおめでとうございます!役満で御座います。


㉑-2:アクセルを開ければ優勝

今までもアクセルを開けろ!(【アクセルを開けろ!】初心者を脱却!ライディング講座 ③)だの、アクセルを開け方(【散らないアクセルの開け方】初心者を脱却!ライディング講座⑫)だのまとめてきましたが、再度復習しましょう。そろそろ気付きましたか?今回は記事のかさ増しですわよ。

徐々にアクセルを開けていく訳ですが、リアが滑るのを恐れてそろそろと探るようにアクセルを開けると、コロコロとタイヤは転がり速度は上がっていきますが肝心のタイヤに過重がかからずグリップ力が弱いままとなってしまいます。タイヤはしっかりと過重をかけ、潰して路面との接地面が増える事でグリップ力もトラクションも増して曲がる力が強くなる訳です。その為、特に初動は鋭く大きく開ける方がグリップ力が増して安定します

凄く簡単に説明すると、アクセルを大きく開けてスロットルが全開となったとしても、回転数が低ければピークパワーには足りていないので急発進することはない。つまりレスポンスが悪い状態といえます。逆にレスポンスがよい、と言いますがそれはスロットルの開度とエンジンの回転がバランスがよい状態だと考えましょう。

ここで公道でのワインディングを考えてみると基本的に低回転で走行しているかと思います。低い回転数に合わせてゆっくり探るようにアクセルを開けると、スロットルの開度とエンジンの回転がバランスがよい状態、つまり悪い意味でレスポンスが良くなってしまいます。上記に書いているように過重が乗らず無駄に速度だけ上がった、ギクシャクとした最悪のライディングとなります。

なので、回転数が低いワインディング時には大きくアクセルを開け、エンジンの回転数とのギャップを作り、タイムラグを生じさせる訳です。つまり、良い意味でレスポンスが悪い状態です。アクセルを開けた後、遅れてエンジンの回転数がゆっくりと上がってきてしっかりとタイヤの潰れを感じながら走る事が出来ます。私がよく言っている「アクセルワークでグイグイ曲がるダイナミックなワインディング(語彙力)」とはこの事になります。

大事なことはエンジンの回転数とスロットルの開度を理解するという事です。文字で書くと難しく感じますが誰でも体感している事です。特に高いギアで走ってみると分かりやすいですね。

【散らないアクセルの開け方】初心者を脱却!ライディング講座⑫

とまぁダラダラと書いておりますが、実際にはアクセルワークがギクシャクするboy&girlはギアを一個上げてみなさいってこった。結局のところ、アクセルを開ける事が出来ない原因として、悪い意味でレスポンスが良いのでギクシャクしている人が多いでしょう。しかーし、ただ単にギアを一個上げるのはNGです。しっかりとギアを一個上げた事を認識しておきましょう。

あくまでもアクセルを開ける感覚を掴むためにギアを上げているという事です。今まで2速で走っていた峠道。全体的にギアが合っていない訳ではなく、立ち上がりのアクセルワークがギクシャクしてしまう。そのような場合には3速で走ってみましょう、という事です。ライディングにおいては一も二もなくアクセルを開ける事がスタート地点です。当たり前の事ですが、高いギアの方がエンジンブレーキもトラクションのかかり方も弱くなる為、十分に注意が必要です。

特に速度が乗りやすい下り坂はより注意が必要です。通常のライディングでもそうですが、下り坂はリアブレーキを意識してみましょう。

リアブレーキを踏むとリアがロックして滑るから怖いと聞きますが逆です。峠道の下りではリアブレーキを踏まない方がリアが滑ります

公道での速度域では前のめりの状態では非常にバランスが悪いです。下り道となるとより前過重となり、ブレーキをかけると更に前過重が掛かります。そうなると、リアの過重が抜けて接地感(グリップ)が低くなります。リア過重が抜けるとライダーの感覚的にも非常に不安定となり危険です。よく見る事故でリア過重が抜けて、タイヤが空転、瞬間的にグリップが戻ってズリズリと曲がれず壁に一直線(よくアンポンがこれをハイサイドと喜んでますね)。

そこでリアブレーキをきっちりと踏んであげると、リアに過重が移り、極端な前過重を防ぐことが出来ます。そうするとリアのグリップも程よく残り、安心して走れるんですよね~。

峠道の下りが怖い方はリアブレーキを多用して、過重をリアに移し、車体のバランスを意識してみましょう。

【リアブレーキの使い方/公道編】初心者を脱却!ライディング講座 ⑩

そして、高いギアでアクセルを開ける感覚を掴む事ができれば、次はもともと走っていたギアで走ってみましょう。「あー!こんちくしょう!」とドギマギしていたアクセルワークが少しは改善しているかと思います。

私もなんでもない峠道でも同じような事を繰り返して、ようやくそこそこ走れるようになります。初見の道なんてその辺りのキッズに蹂躙される、かもね。なのでこんちくしょう!と思うほど下手くそな気持ちはわかるし、下手くそなりの走り方も分かっていると思います。


うーん、結局色々書いてみましたが、同じような事を繰り返してたらダメよって事ですね。同じような走りを繰り返して「上手く走れない」と言われましても、そりゃそうですよね。

クリーミーラテが至高ですけど、色んな味を楽しんで、日々レーニア。

えびお

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